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西向き極小のベランダガーデニング。 初心者ならではの失敗とチャレンジの記録です。

母の退院前に申請していた介護認定の見直しが受理されて、要介護3になりました。
諸々の手続きや契約を終え、母の精神状態も少し安定してきてホッとしていたら、退院後検診でまたしても心不全の増悪が疑われる状態になってしまいました。

慢性心不全は、こんな風に繰り返し繰り返し患って弱っていくものではあるけれど、それにしても早い。
で、これまでの主治医の助言で、隣町の少し大きな病院の循環器専門医に診察してもらいました。

そして案の定、新しい病院に行くというストレスで、その前後はまた不安定な母になってしまいまして。
簡単に不安定になるなぁ。そういうもんなの?高齢者って…。

細かな再検査をしてもらって結局、薬の見直しだけで来月まで様子を見ることになったけれど、慢性心不全だから、寝るときは肺に水が溜まらないように上半身を高くして寝かしてあげてとか、浮腫みをとるためにこれまでとは違う利尿剤になって夜中のおトイレが大変とか、まぁ兎も角、

私の寝る時間がない。

日中、仕事が暇なときは寝ればいいんだろうけど、そうすると母も寝ちゃうので、結局昼夜逆転の一途を辿ってしまう。

それはまずいので塗り絵をさせたり何か作業をさせたり、必死に昼寝をしないようにちょっかいを出しているのだけど、そうすると私も昼寝できない。
もちろん仕事もあるので、睡眠時間は減るばかり。

唯一、母のデイサービスの日は昼寝できるんだけど、そういう時にかぎって仕事が入ってきたり、出かけなくちゃいけなかったり、本当なら東京に帰って荷物の整理もしたいし、結局寝る暇が無い。
それを案じて、母の退院後は東京から毎週後半はダンナ氏がヘルプに来てくれているのだけど、
私たちが寝ている仏間は元は父が寝ていた和室で、母の部屋とは襖一枚という構造の、かなり気密度の低い部屋なの。

私はそもそも眠りがとても浅いから、長時間寝ないとダメなタイプなんだけれど、田舎に住むようになってからは、さらに眠りが浅くなってしまっています。2階の自分たちの部屋で寝てしまうと母の様子がわからないから、介護という意味では都合の良い寝場所なんだけれど、ここがともかく眠れない部屋なのよ。

午前3時25分、家のすぐ脇の細い道路に激震が走る。
何をどう間違えたらここをそんな巨大なものが通るのか?というぐらいの大型トラックが、信号のない田舎道をすっ飛ばして走る。

ずどどどどどどどーーーーん!

母は耳が遠いので、本人曰く「トラックの音なんか気にした事はない」と言うんだけど、耳が遠いってのは脳が音を把握できてないだけで、鼓膜が破れてる訳じゃない。だから音自体は聞いている。

ぎゃーーー!殺されるーーー!!

振動と爆音で母のせん妄のスイッチが入る。
眠れる訳ないじゃないかー。

トラック街道なのです。

東京に出ていった時、一番びっくりしたのは「静だ」って事でした。
環七の近くのマンションだったけど、実家のようにトラックの振動が伝わってくるような事はなかったし、救急車の音や電車の音が聞こえても、それは危険性を感じさせるようなものではなく、どこか安心できるような「生活の音」でしかなかった。

でも私の生まれ育ったこの実家は、トラック街道のすぐ横。厳密に言うと、道路拡張工事の際に土地を売って一軒分後ろに下がったのにもかかわらず、最近はセンターラインのない細い側道にもバンバン大型トラックが走るようになってしまったのよ。

スーパーやドラッグストアやコンビニが出来て便利になったからね。物流が活発になってるからね、仕方ないけど。
私もAmazonで頻繁に通販するから仕方ないけど。

それにしてもだ、すんごい音と振動。
色々と防音について思案したけど、物理的に伝わってくる騒音は、対策するのが難しいんですって。そりゃそうだ。振動は消せないよね…。
願わくばせめて、母の夜間のトイレ介助、もしくは「夜泣き」だけでも無くなってくれたらなぁ…。

ところで、介護認定の見直しと同時に、自室トイレの介護リフォームを進めていたのですが、こんな風に落ち着きました。

トイレの入り口。伝い歩きが出来るように手すりを。

内部も便座まで伝い歩きが出来るように。

ベッドから数歩でトイレに到達できるけど、手押し車(シルバーカー)を押しては中には入れないので、せめて伝い歩きが出来るように手すりを増設してもらいました。
これまでは、ふらつきの多い夜中は平均4回とかトイレ介助していたのだけれど、最近はせん妄も減ったし、一人でトイレに行けるようになってきているので、これで自分で頑張ってもらいます。

ちなみに、もともと付いていた手すりもあるけど、今回は2本増設して1割負担で3600円。便座の両脇の設置式手すりはレンタルで月に数百円。
これで私の睡眠時間が増やせるなら安いもんです。介護保険、有り難いです。

ずどどどどんは仕方ないにせよ、介護のほうは工夫で何とか快適にできるのであれば、積極的に利用していこうと思います。
さて、今日は眠れるかな。

Posted on 1月 21, 2023 at 5:12 pm by Naomi / 4 Comments

皆様、お正月は如何過ごされましたか。

去年は義母が亡くなったので本来であれば喪中なのですが、神道の場合は喪中じゃないんですって。
年賀状は流石に遠慮させていただきましたが、実家では普通に正月飾りをしつらえて、少しのお節とお雑煮を食べました。

明けましておめでとうございます。

もともと母の入院の原因は心不全なので、塩分をきっちり減らしている関係上、お節料理は難しいかなーと思ってたのですが、今はこんな便利なものがあるんですねぇ。塩分がない分、全体的に甘い味付けでしたが、それなりに美味しかったです。

さて。母が退院してから2週間が経過しました。
退院当初は完全に精神がぶっ壊れていた母ですが、今ではすっかり落ち着きを取り戻し、日中は以前の母と何も変わらない雰囲気になりました。

これは家での介護は無理かな…なんて思っていたのに。本当に良かった。

ただし、それは昼間限定。夜になるとまだまだ問題が生じます。

心不全は兎にも角にも、心臓の負担を減らすために体内水分を減らす薬は必須。沢山の利尿剤が処方されています。その分、おしっこに行く回数もとても多い。

ところが脊柱感狭窄症なので、トイレに行くにもシルバーカーがなくては難しい状態です。腰痛に強力な利尿剤がプラスされ、厄介な動作を一日に何度も繰り返さなければなりません。さらに夜間せん妄がある人なので、入院中は介助の困難さから、睡眠薬とオムツで夜間を過ごすようにしていました。

オムツでおしっこ、みなさん出来ます?

オムツで用を足すのってとても自尊心を傷つけられるそうです。しかも濡れたオムツって物凄いストレスのようで、オムツに用を足しても、結局はすぐに「取り換えて欲しい」ってなるんですよ。

睡眠薬でふらふらなので、自室のトイレまで行くのにも介助が必要。その後トイレの中で、尿取りパッドを替えてあげる。
介助する側も結構大変なんだけど、この「取り換えて欲しい」を子供に言うのって、本人にとってかなり辛いようです。
オムツを替えても替えなくても本人には大きなストレス。

夜間に3回ほどトイレ介助をすると、朝方からは「ごめんね、こんな親でごめん!うわーん」と泣き始める。

私とダンナ氏はこれを「お母さんの夜泣き」と呼んでいるんだけど、赤ちゃんの夜泣きのように可愛くはない。
可愛くはないけど、こっちが気持ちよく寝てると突然、「もう嫌だ、こんなの!死んでしまいたいーっ!」と騒ぎ出すのでかなりの破壊力です。

それなりに飾りました。

最初は夜中の暴言や悲観的な様子に「これは認知症?それとも鬱なの?」と思ったけれど、良く考えてみたら当たり前よね。
85年も生きてきたのに自尊心はズタボロ人格崩壊。体は言うことを利かない、おまけにオムツは濡れて気持ちが悪い。
まともな精神状態でいろと言うほうが無理よな。
これから先を悲観して当たり前よ。気持ちは良く分かる。

それともうひとつ。実は前々から私と母の間では、「自分でおトイレできなくなったら施設に入る」という約束がありました。
シモの世話が自分でできなくなったら一緒には暮らせないよ、私は介護はしない、という線引きをしていたんです。
この約束をしたときは当然のように「認知症の所為で」おトイレが出来ない、という事を想像していたのです。今回のように病気やケガによっておトイレが難しくなることを、私も母も想像できてなかった。

この口約束がまた一つの重荷になって、母に大きなストレスを与えていたようです。おトイレ出来なくて施設に送られちゃったんだと、入院中は妄想の中で悲しみに暮れていたようです。

すまん。そういうつもりじゃなかったんだけどね…。

平均的に夜間は3回のトイレ介助に2回の夜泣き。こんな感じで10日ほど経過した元旦には、私も流石に睡眠不足でふらふらになってしまいました。

ところがその後、徐々に冷静さを取り戻したのか、母の夜泣き具合もマイルドになってきて、夜間せん妄も、無視して放置しても問題ないレベルにまで戻りました。しかも睡眠薬さえ飲まなければ、夜中のトイレも介助なしで行けるようになってきています。夜中の2時〜3時ごろに精神不安定の大きな波が来るけど、それ以降の朝にかけては、自分で何とかしようと本人も努力してるみたいです。

夕べの夜泣きでも「もうオムツは嫌だ」というキーワードが出ました。今後、間に合わなかったときのためにパンツ式オムツは良いとしても、分厚い尿取りパッドを止められれば自尊心も回復して、精神も安定してくるような気がしてます。

それと、今飲んでいる痛み止めの副作用で便秘がちになってしまっていて、これもまたストレスとして夜間せん妄の引き金になっているようです。うんちを投げて戦う夢でうなされたりしてるみたい。おしっこが嫌で自ら水分を控えてしまって、それも便秘の原因になっているようです。

でもこれ以上、薬を増やすのも変えるのも難しいし、今はサプリと野菜と水分を多く摂ることで何とかごまかしているけど、今後、食が細くなって行ったらこれもまたネックになりそうな予感です。

元旦の朝、ウチの上空を飛ぶアオサギ。

シモジモの悩みは精神に直結する。
これを知っているのと知らないのとでは、介護に対する気持ちの置き方に大きな差があるかもしれん。
そういうことをしみじみと考えた正月でした。

正月早々、こんな話題ですみません。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

Posted on 1月 4, 2023 at 9:39 am by Naomi / 4 Comments

12月20日、母が急きょ退院しました。

本当はまず、今日あたりに退院に向けてのカンファレンスを開いて、リハビリ担当医やケアマネと相談しながら必要なものを準備して、必要なサービスに申し込んで年末に退院…という流れのはずだったのですが、どうにも不安状態が強くて、夜間せん妄が酷くなってきてしまいました。

安定剤や睡眠薬もあまり効かないんですって。
揚げ句の果てに、歩けないはずだったのに、夜中になると暴言吐きながらシルバーカー押して歩き回っちゃうんですって。
歩けるんかよ…。一番厄介なやつです。機嫌が悪くて歩き回るやつ。
兎も角、一旦お家に帰れば気持ちも落ち着き、せん妄も改善するでしょうから、退院をお願いします、と言われました。

仕方ないので、ダンナ氏と二人で退院のお迎えに行き、そのまま本格介護生活が始まってしまいました。

玄関が介護用品だらけになってしもた。

母の変貌ぶりに動揺しつつ4日が経過しましたが、1日目は疲れのせいか朝まで完全熟睡でほっと一安心。
2日目も夜は一転、被害妄想が爆発して、私とダンナ氏を「財産が目当てなのか!おまえら悪人め!」と悪態をつき大騒ぎ。
ただ自分でも「何故こんなことを言ってしまうの?」と自覚があるようで、翌日は「ごめんなさい、酷いことを言ってしまったのでご飯抜きでいいです」とハンガーストライキ。

結局、晩ご飯は皆で楽しく食べたのだけど、それで機嫌が良くなったと思ったら、3日目の夜は、一晩中の独り言。

これは私たちが思うような独り言ではなくて、幻視で見えている人に話しかけてるので、本人は独り言のつもりは無いようです。完全に目が空いているときもあれば寝言のようなときもある。ただ、話す内容も機嫌が良かったし、本人は朝、「夕べはぐっすり眠れて良かった!」と爽快だった様子。

良く分からないけど、文才がある人だったら、相当面白い話が書けるんじゃないかというぐらい、変てこりんで痛々しい感じです。

高齢者の入院中は、ストレスや不安から精神的に影響が大きいのは頭ではわかっていたし、入院後はそのまま施設に入所する人が多いのも知っていたけれど、ここまでトンチンカンになるとは思っていませんでした。

何より、「自分でもおかしな事を言ってる」という自覚があるのが辛い。
一般的に認知症では、おかしなことを言ったことも忘れてしまう事が多いようですが、母は、自分で悪態ついていることも自覚している。

何もできなくなった自分、オムツの自分、一人でお風呂に入れなくなった自分と向き合うのって、どんな感じなんだろう。
情けなくてやるせなくて、今、本当に辛いのだと思います。でも、受け止める側の家族だって相当辛い。

介護って本当に報われないと思う。終点は死別しかない訳だしね。

4日目の昨晩は睡眠薬が効いたようで、朝まで良く眠っていたようですが、「コロナワクチン打ったって、どうせもうすぐ死ぬんだ。意味がないから行きたくない!」と朝方、本音の寝言を叫んでました。

何れにせよ、年内の施設利用は諸々事情があって厳しい状況なので、サービスが始まる年明けまでは、私とダンナ氏の二人三脚で頑張ってお世話して行く事になってます。

さて。
まず退院に向けて慌てて用意したものは、こちらです。大人のオムツ。

こういうものを買う日が来るとはね。

退院前の電話では「自分でトイレは頑張るから、分厚いオムツは要らない」と言ってましたが、2ヶ月近くオムツでしたから、そうそう簡単に卒業できるわけも無く。履けるタイプのオムツって、それだけだと心配なので、中に尿取りパッドってのを入れるんですって。今まで知らなかった。

室内でもシルバーカーを押さないと移動できない状態ではありますが、昼間、意識がしっかりしてるときは自分でおトイレには行けています。ただ、座った状態から立ち上がるのがとても大変。手すりがないと立っていられないので、方向転換も大変。
なので、多少の介助が必要となります。

というわけで、おトイレの床は置いて貼り付けるタイプのカーペットで滑らないようにしたり、介護サービスで手すりをレンタルしたりして、環境を整えつつあります。

トイレの床にカーペットを敷きました。

立ち上がり補助が無いと立てないの。

クリスマスイブの今日は、嫌がる母を無理やり5回目のワクチン接種に連れていきました。
タイミング悪く、妹の家族がコロナ陽性になってしまい、その知らせを受けて母は、「私の行いが悪いから罰が当たった」と泣いてます。

嫌な予感しかしません。

クリスマスイブの今夜、私の元にやって来るのはサンタさんではなくて、
オムツ取り換えの介助要請だけと思われます。

メリークリスマス!

Posted on 12月 24, 2022 at 3:37 pm by Naomi / 10 Comments