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「1.耕地生態系における極相(クライマックス)」を考える

「極相」っちゅうのは何のことやら。
「クライマックス」って、映画の〜とか、お芝居の〜とか、そんなんしか思い浮かばん。知識貧困…。
ですが、ちょっと分かりやすそうなキーワードを見つけました。

「極相林」。

「原生林」だと、もっとイメージが湧きやすいですね。原生林は、人の手が介在せずに、長い間、極相の状態が保たれている林を指すんですって。

草原ができ、多年性の植物が育ち始め、木が茂ってくると日光が当たらないと生きていけない下草が枯れ、その条件で育つ事の出来る植物だけが残っていく。長いプロセスを経て、均衡が保たれる「極相」状態にたどり着く…。

とまぁ、気の遠くなるような自然の営み。うん、うん。

トチとサワグルミ 妙高高原(素材辞典より)
トチとサワグルミ 妙高高原(素材辞典より)

自然界で、荒れ地に最初に根を下ろすことができる植物は限られています。空気中の窒素を固定し、岩石からミネラルを取り出すことのできる根粒菌や菌根菌などを共生したマメ科や、フランキュア(放線菌の一種)を共生したハンノキなどです。

引用:「伝承農法を活かす家庭菜園の科学」より

なるほど、最初に土を豊かな状態にすることができるマメ科などの植物が生えないと、それに続く植物も育たない、という事ですねー。
森も豆から。なのかしら?
ちなみに、最近まで知らなかったけれど、クローバーでおなじみシロツメクサやレンゲもマメ科なんですって。

山あるいは野原などでは、そこに繁っている草や木についている害虫を見かけることはほとんどありません。病気の被害を受けた草木を見ることもありません。それは、さまざまな草木がお互いの特性を生かしてバランスをとりあっているからです。

引用:「コンパニオンプランツで野菜づくり (ひと目でわかる図解)」より

植物同士でイイ感じ、ここってパラダイスなのよ〜。
って状況を目指すのが、考え方の基本、という事でしょうか。
植物の特性を踏まえて、極相状態になりやすいように、人為的に組み合わせてあげる、という事っすね。

畑なんかは、除草しないと、雑草がいっぱいになっちゃいますが、ずーっと同じ作物を作り続けていると、だんだんと雑草の種類が限定されていって、終いには特定の雑草しか生えてこなくなるんですって。共存できるものだけが残って均衡を保つって事なので、これ極相。
自分にとって都合の悪いものは排除し、都合の良いものとは共生していく、という特性を植物は持ってるんですって。何かすごくない??

前回「これはレイアウトの際の注意点だよねー」なんて軽く言っていたことが、極相状態を作るためには無視できないですなぁ。だって、育つ環境がまともじゃないと、そもそも生存競争に参加できないもん。

さらに。
「生き残る為に他の植物や害虫を排除する植物の特性」みたいなものが関与してくる、と。

…そこで、「他感作用(アレロパシー)」が出てくるわけですねぇ?

むぅ。
ここからはちょっと科学的な用語が多くなる予感…
頑張れ〜ワタシ!

次回、「2.他感作用(アレロパシー)」を掘り下げる、の巻。
(たぶん少々お時間かかると思いますが)お楽しみに!

Posted on 2009年10月16日