- 園芸散歩
【園芸散歩】牧野富太郎先生のボタニカルな人生
昨日はお天気が良かったので、ダンナと運動不足解消のサイクリングがてら、大泉学園にある「牧野記念庭園」に行って参りました。
庭園…といっても、それ程広くはありません。ここは牧野富太郎が、実際に済んでいらっしゃった邸宅跡地。
この庭に、日本中の木々や山野草が生い茂っております。300種以上あるんですって。
何というか…ここ、本当に住宅地のど真ん中なの?という空気が流れていて、
本当に心が落ち着く場所でした。
あちこちにあるベンチでは、皆さん、思い思いにゆったりとした時間を過ごしている、という感じです。
さて。牧野富太郎って、いったい誰なの?ちゅーことですが。
牧野先生は、植物学者さんです。
これこれ。「牧野日本植物図鑑」の著者であり、昨年(2012年)に生誕150年を迎えた「日本の植物学の父」なのです。
…って、今まで知らなかったんだけどさ。(笑)
牧野富太郎さんのお写真を見て、一辺でファンになってしまいました。(笑)
なんてチャーミングなんでしょう。このいたずらっ子みたいな笑顔。
お写真のイメージ通り、とても面白い方だったようで。
先生の命名したこの木……なんすか?この名前。
「あぶらちゃん」って。(爆)
掃溜菊(ハキダメギク)なんかも牧野先生の命名だそうです。掃き溜め(ゴミ集積場)に生えていたから…という、可愛そうな名前。可愛らしい花なのに。
もしや…と思い、帰ってきてからネットで調べてみたら、予想通り
私が大好きな春の青い花、だけど可愛そうな名前の「オオイヌノフグリ」も、牧野先生の仕業でした(笑)
先生…きっとゲラゲラ大笑いしながら命名したんだろうな。
庭園の中には、資料館と書斎を保存した建物があり、当時の雰囲気を楽しむ事ができます。
ま、先生が暮らしていらっしゃったときは、相当がちゃがちゃに散らかっていたそうですが(笑)
日本中を走り回っては植物を集め、その日のうちに下処理をして、このご自宅に送りつけるもんだから、ご家族は大量の植物サンプルの整理に、毎日追われていたそうですよ。
残念ながら母屋はもうありませんが、きっとどのお部屋も、植物であふれ返っていたのでしょうね。
これが先生の描いた、観察図。とても細密で気が遠くなるような線の細さでした。
凄い。凄過ぎる。
ボタニカルアートには多少興味があったのですが、
想像以上の細かな手仕事に、しばしモウロウといたしましたよ。
簡単に写真が撮れる時代じゃないから、本当に些細な事も見逃さないように、という気迫が感じられますです。
牧野先生はこんな風に、植物採取の時は、蝶ネクタイ姿だったんですって。
上の写真ね、良く見ると屋根の上の瓦なんですよ。瓦の隙間に生えた野草を採種してるんです。
山の中に入る時も、もちろん蝶ネクタイ。
「植物は恋人だから、正装で逢いに行く」というポリシーをお持ちだったそうな。
なんだろ、このお爺さん、可愛らし過ぎるー(笑)
6月9日まで、この牧野記念庭園内の資料館で、「ボタニカル・イラストレーション展」が開催されております。(入場は無料だよん)
牧野先生の植物図はもちろん、近代〜現代の作者さんたちのボタニカルアートを楽しむ事ができます。
特別展はお写真は撮れませんでしたが、梅林正芳さんの「日本草本植物根茎図説」の元絵をみることができます。これもまた、すげーーーです!根っこフェチにはたまらない作品に出会えます。
そろそろホームセンターの園芸コーナーも飽きたな〜というかた、
ぜひ大泉学園にお出掛けください。たまにはこんな園芸散歩も、良いもんですよ(⌒-⌒)
Posted on 2013年5月19日
みなさまからのコメント
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学者としては立派な研究をして満足できたが、家族は大変だったようです。
いろいろな苦労、特に経済的な苦労を掛けた妻には、植物の学名を送る事しかできなかった。
今なら、離婚物ですね~
ポチ、っと!
kasugai90さん、いらっしゃいませ♪
良くご存知ですね!嬉しいなぁ!
スエコザサ、牧野先生の銅像の周りを囲むように生えておりましたよ。そして、ちょっとしたスペースでも、係の方が大切に育てておられました。
特に広大な敷地では無かったけれど、この場所で、先生とご家族が偉業を成し遂げたんだ…と思うと、ちょっとジーンとするような場所でした。
書斎もね、質素で、暮らしのご苦労が伺えましたよ。
>> 今なら、離婚物ですね~
確かにねー(爆)スエコ婦人、きっと素晴らしいかただったんでしょうね (*^-^*)
ダンナをしっかり支えられるような、そんな女性に
ワタシもなりたいー w
この方知りませんでした(・・*)ゞ
昔ながらの名前なんだろうなーと思っていたお茶目な名前の草も、けっこう最近の命名だったんですね(^▽^;)
ワルナスビもこの方のようで、ちょっと笑っちゃいました(^^)。
いずみさん、いらっしゃいませ♪
悪茄子、ですからねぇー(笑)
牧野先生の命名は、分かり易い短いギャグのような名前が多いみたいですね (^-^;
蛇足ですが、いとうせいこうさんと柳生真吾が、牧野記念庭園をお散歩したムービーのURLを張っておきますね。お時間のあるときに是非 (⌒-⌒) 牧野先生についてのトークが、面白いっすよ♡
【plants+ : PLANTS + WALK / 牧野富太郎】
http://www.plantsplus.jp/video/plantswalk-makino
Naomiさーん
この記事を見て、行ってきましたよー♪
高知県の植物園は知っていたのですが、遠いですものねぇ…
ダンナさんの足に、入って数秒でワラワラと蚊がとまり、トイレをガマンしている子みたいに地団太踏みながら建物に逃げ込んで行ってしまったので落ち着いて見られませんでしたが…(笑)
ダンナさんが蚊を惹きつけてくれたせいか(コンパニオンプランツ?)わたしは刺されなかったけれど、虫刺されスプレーを持って行った方が良さそうです。
それにしても、かわいすぎだろー牧野先生♡
botanikoさん、いらっしゃいませ♪
あっ!そうか〜(^-^; この時期は蚊が多いのね…。
あの植物園は、植物ばかりじゃなく虫も大切にしているようですし(笑)この季節は虫よけスプレー必須ですね ww
私もコンパニオンプランツ系だからなぁ…( ̄ω ̄;)
牧野先生の写真、どれもチャーミングで良いですよね〜(๑´∀`๑)
その分きっと、奥様やご家族は大変だったんだろうけど(笑)
暑い日にわたしも、またヒンヤリしに行こうと思ってます。
スプレー持って。(笑)
(誤)虫刺されスプレー
(正)虫よけスプレー
でしたッ(^_^;)
開園早々でしたが、帰る頃には適度な(笑)人が来ていましたよ。
管理大変だろうなぁ、と思うけれど、無料だなんて。ビバ☆練馬区!
ですよね(笑)
私が行った時は、近所でお仕事してるらしい常連のかたが、
ベンチでおべんと食べてましたよ(笑)
きっとご近所の皆さんにも愛されてるんでしょうね(⌒-⌒)
長く残って欲しいですなぁ。